山形大学模擬裁判実行委員会について

1．山形大学模擬裁判実行委員会とは？

　山形大学模擬裁判実行委員会(通称:もぎさい)は、山形大学人文社会科学部の学生研究団体で、今年で52代目を迎えました。

　当団体は、かつて人文社会科学部に法律コースがなかった頃、「法律を学びたい」という思いを抱いていた経済学部の学生

たちが、法律コースを立ち上げるための布石として模擬裁判実行委員会を組織したことを始まりとします。以来、毎年12月に日本の社会問題をテーマにした裁判劇を多くの市民の方々に公開し、私たち学生の法律知識を高めると共に、市民の方々の法律や裁判への理解や関心を深めてもらうきっかけを作ることを目的に活動しています。

2．”もぎさい”の基本データ

正式名称 ：山形大学模擬裁判実行委員会

活動時期： 1年中

所属委員数： 例年 約100名

近時、当団体は組織の拡大化が進み、今では、全学年合わせ約100人の学生が参加しています。例年の模擬裁判公演では、約700人の市民の方々にお越し頂いております。

3．委員長挨拶

---------------------------------------------------------------------歴代委員長挨拶--------------------------------------------------------------------------------

　山形大学模擬裁判実行委員会は50年に及ぶ長い歴史の中で、いくつもの日本社会における社会問題をテーマとして

取り上げており、そしてそれらを法的側面から捉え、「市民の皆様に法的問題をより受け入れてもらう」という理念の下、「演劇で伝える」という我々なりの答えに従って活動を続けて参りました。

そのような伝統とも言えるこの理念は、49代目となっても変わっていません。

　しかし、ここで強調させて頂きたいのは、我々は「演劇団体」ではないということです。

　市民・一般の方に少しでも法律を分かりやすく、且つよりテーマに関心を持ってもらうための一手段として「模擬裁判劇」を選択しているのに過ぎないのです。つまり、模擬裁判実行委員会は公演を行うこと自体が目的なのではなく、「市民の皆様に法的問題をより受け入れてもらうこと」が目的なのです。

　よって、「公演の他にも法律を扱う団体として何かできることはないか」この問いに対する答えを追求し、挑戦することが、49代以降の模擬裁判実行委員会の務めだと私は感じています。諸先輩方が「市民の皆様に法律問題をより受け入れてもらうには？」と試行錯誤してきたように。

　「伝統」という道標がない終わりがない挑戦には、様々な壁や困難が待ち受けているでしょう。もちろんリスクも数えきれない。しかし、例え失敗しようともまた挑戦すれば良いと私は思っています。これは、失敗を恐れる必要のない、学生ならではの「特権」ではないでしょうか。

　これからも我々は挑戦とその壁を乗り越える、つまり伝統を「挑越」していく所存ですので、どうか今後とも山形大学模擬裁判実行委員会をよろしくお願い申し上げます。

第49代模擬裁判実行委員会　委員長

菅野　光平

山形大学模擬裁判実行委員会の公式ホームページをご覧の皆さん、50代委員長の佐々木です。今年で創立から50周年目を迎えた私たちの団体は、これまで「伝統」と「挑戦」の狭間で、自分たちなりの答えを探してきました。

　「伝統」。半世紀もの間、毎年模擬裁判公演を上演し続け、学部の研究機関としてその成果を市民の皆様と共有しています。公演の実施にあたって、毎年頂く市民の皆様からのあたたかい応援や励ましの声、また後援や広告掲載といったご支援が、学生の活動の大きなモチベーションになっています。これは、この先もずっと守りつなげていくものであると感じています。

　「挑戦」。今年で50回を迎える模擬裁判公演も、その年ごとにカラーが異なるものになっています。過労死、同性婚、そして今年のヤングケアラーといった研究テーマは、移ろう社会においてホットな題材を学生自身で考え、選び、学んでいるものです。学生なりの目線から、どのようなメッセージを伝えるか。学生という贅沢な時間を最大限にいかし、愚直にぶつかっています。そしてこの先も、地域の方々に研究の成果を還元することこそが私たちの真の目的であることを自覚し、研究活動に励んでいこうと考えております。

　伝統と挑戦の双方を追求しながら、私たちの強い意志によってつながれてきた模擬裁判公演を、今年もどうぞお楽しみください。

第50代模擬裁判実行委員会　委員長

佐々木裕紀